私たちの屋号である「本陣」。実はこの「本陣」という名前の由来は、江戸時代にまで遡ります。
時は17世紀初め。関ヶ原の合戦で勝利した徳川家康は、東海道に53の宿場を設定し、旅程の目安となる一里塚の設置や関所の設置、架橋の禁止などのきめ細やかな交通政策を行いました。三代将軍徳川家光の時代になり、参勤交代が始まると、京都と江戸を結ぶ東海道はますます重要になりました。諸国大名の宿泊する旅舎が要求されると、幕府は大名をはじめ、勅使・院使・門跡・公家・旗本などの宿舎を指定。この宿舎こそが「本陣」と言うのでした。本陣と名付けたのは、武家は常に軍旅にある気持ちでいなければならず、その主人の居る所はいつでも本陣である、という意味から転じたものだそうです。